免疫疾患について
免疫力とは、体内に入った細菌やウィルス、また体内で発生したガン細胞などの異物から身を守る防衛システムのことです。
つまり、「健康な状態を維持しよう」とする力のことで、からだのあちこちで機能していて、いつもいろいろな敵と闘っているのです。
ですから、免疫力が十分に働いていれば病気にかかりにくく、たとえ病気になったとしても早く健康な状態に戻れるように力を貸してくれるのです。
免疫はバランスが命
通常、免疫力は20~30代がピークで、その後低下していきます。
しかし病気をしたことがない元気なお年寄りもいれば、逆に若くてもすぐに風邪を引く、疲れやすいなど、からだの弱い人もいます。
つまり、免疫力は単純に年齢だけで判断できるものではありません。
むしろ免疫力は、食事や睡眠などふだんの生活習慣や心理状態に大きく影響されるものです。
寝不足や暴飲暴食・仕事などで過度のストレスがかかれば免疫力は低下し、からだに異常が生じやすくなります。
「疲れているときほど風邪を引きやすい」と言う経験をされたことが有るのではないでしょうか。
よって、病気予防のためには、免疫力をアップさせることが大切です。
しかし、この大切な免疫力が強く働きすぎると過剰に反応し、身体に対して異物ではないものにまで攻撃をしてしまう、アレルギー反応のような免疫異常が起こることもあるのです。
ほかにも、リウマチや潰瘍性大腸炎・甲状腺異常など、免疫の狂いによって生じる自己免疫疾患もたくさんあります。
免疫力はどんどんアップさせるのではなく、「正常に機能する」ということが大切なのです。
免疫力の低下・異常が病気を引き起こす!
感染症
- 風邪、肺炎、インフルエンザ、ヘルペス、結核などの感染症にかかりやすい。またそれらの病気が長引いて治りにくくなっています。高齢者にとって肺炎は命取りになります。
アレルギー
- アトピー性皮膚炎、喘息、鼻炎、結膜炎、食品アレルギーなど。花粉症による鼻炎や結膜炎は、本来、害のないスギ花粉などの異物を外敵とみなし、免疫システムが過剰な反応をしてしまうからです。
女性の病気
- パピローマウイルス感染による子宮頚ガンや生理不順・不妊症も免疫力の低下と関係していると言われています。また、女性特有の冷え性、便秘、肌荒れも免疫力が原因の場合があります。
ガン
- 人間の体内では常にガン細胞が発生していますが、免疫が正常に機能していると、NK細胞などによって、これを素早く破壊することができます。しかし、免疫力が低下していると、排除できなくガン細胞がどんどん増殖していきます。
自己免疫病
- 免疫機能の異常により、自己に対する抗体(自己抗体)をつくり、自分自身に対して攻撃をします。
代表的な自己免疫病
リウマチ
- リンパ球が関節を攻撃。関節が動かなくなり変形します。
パセドウ病
- 自己抗体が甲状腺を刺激するので、ホルモンの分泌が活発になり過ぎます。体重が減り、疲れやすくなり、眼が飛び出してきます。
エリテマトーデス(膠原病)
- リンパ球が腎臓を攻撃します。発疹や発熱があり全身疲労感があります。関節、腎臓、脳、呼吸器などあらゆる処に症状が出ます。
橋本病
- 自己抗体が甲状腺を攻撃。甲状腺ホルモンが不足し、様々な症状がでます。
糖尿病
- I型糖尿病、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が破壊され発病します。
潰瘍性大腸炎
- 潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる疾患です。原因は明らかになっていませんが、自己免疫反応の異常や食生活の変化などが考えられています。
対処法
一人ひとりの症状・体質により効く薬は違ってきます。
店頭で「私はガンなので、いろいろなサプリを飲んでいます!」「アガリクスは置いていますか?」「プロポリスはどうでしょうか?」「ローヤルゼリーを飲んでいます。」などとおっしゃる方がいらっしゃいます。実際にいろいろなサプリメントやアガリクスなどを服用して、ガンや免疫の乱れを克服された方もいらっしゃいます。
しかし免疫の病気はとても複雑で、患者様の体質や症状も人それぞれに違います。
よって、どの病気にも言えることですが、これを飲めば必ず治るというようなものはありません。患者様の体質や症状をじっくりとお聞きして、漢方の基本原則に基づいて治療を行なっていきます。おすすめする商品は、漢方薬・サプリメント・西洋薬などその方に一番合ったものです。
- 病気にならない体づくり
- 手術や放射線・お薬による副作用の防止
- 病気の再発防止
- 病気が治らなくても毎日元気に過ごすための体づくり
私の経験上、ガンの治療中や治療後でも体力があり元気な方はたくさんおられます。
一人で悩まずに、つらい荷物をチョット降ろすつもりでご相談なさって下さい。